神奈川のある新設校のまだ若い高校教師××さんはR&Pを即金で買った。友人たちのバイクに乗る姿にいきなり影響されたからでした。
彼は免許は持っていたのに、長いことバイクには乗っていなかった。
だから再スタートが原付。
R&Pは50ccとはいえ値段はかなりするものだった。1977年、12万8000円。1981年にはなんと14万5000円。
その××さんはある日、TX650が信号待ちでせこく前に出ようとはせず、クルマの後でアイドリングする姿を見その姿に惚れ込んだ。
僕らにそのことを熱く語った先生はR&Pのアイボリータンクはそのままにして売っとばし、TXを買った。
R&Pの思い出話はこれだけです。
これといった特徴がなく、印象も薄いバイクなのになぜか価格が高かったこと、なんとなく現代のホンダエイブのルーツのような気がすること。
それだけです。昔の思い出話にもまず登場しない。忘れられた同級生のような存在でした。
自由にデザインできるよう、のっぺらぼうなタンク。それより、たったそれだけが「ウリ」という存在は悲しい。
よく見るとバルーンタイヤ風。スズキバンバンへの対抗なのかもしれない。