これまでインドに感動する話はさんざん聞いた。
自分自身の埋葬費を首から下げて、ガンジスを目指す葬列。混沌と人間の生と死、火葬、鳥葬、宗教観。そういうインドに関する有象無象は浅い知識としてだけ身についていた。しかし実際に行ったインドは南インド。喧噪も物売りのしつこさすらない、おそらくインド全体からみると、まさに極端なほんの一面にしか過ぎない土地でした。朝の散歩中に、小指くらいなハチドリが空中でホバリングをしている姿を一瞬見て感動した。
スクーターではなく、ピカピカのロイヤルエンフィールド500が乗用車代わりに走り回り、ぼったくらない安いオート3輪タクシー。物価は安く、歩いていて景色にも何の違和感も感じない土地。ここで経験し得たのは死生観などの高尚な哲学ではなく、「カレーは単品に限る」という事実。南インドの「ミールス」よりセットもののバナナ葉包みカレー飯が自分の好みだという具体的な答えでした。
新登場650、伝統の500、新規市場への410。
ロイヤルエンフィールドといえば500ccのシングル。現在のラインナップはこれに新規の650ccツイン、410cc のオフローダーヒマラヤンを加えて3つのシリーズから成り立っている。
650ツインは新登場。クラシカルでなかなか格好いいじゃありませんか。モーターサイクルショーで見た人もいるはずです。500シングルから派生した「コンチネンタルGT」は今度は650ツインから新登場。オリジナルのGTは250ccなので、どうもイメージが違う気がするのですが。