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Channel: バイクのカタログハンター日記
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アグスタ。30年ぶりに生き返った125S。昔乗ってた350。

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125ccのアグスタを30年ぶりに動かしてみた。
ナナハンに較べりゃあ、車重わずか100kgちょい。まあ、ちょろいもんだって侮っていたのが大間違い。
加えて脳みその劣化は想像以上だった。違いが分かっていながらも逆チェンジ操作が辛い。車と違いアクセルをブレーキと間違える事はこそ無いが、ミッションをシフトダウンするつもりでブレーキを踏んでしまった事数回。シフトダウンするつもりがシフトアップする事数回。しかしそれ以上辛いのはサイドスタンドがない事だった。
いきなりエンストしたときなど下りてセンターがけするのが面倒くさい。ギアがニュートラルに入っていないとセンタースタンドがかけられないのだ。さらにプライマリーキックじゃない。極めつけはキックペダルまで自然に足が上がらなくなった事。これ、太ったせいでジーンズがパンパンになったからです。

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350Sはモダンな外観とは「裏原宿」に、同年代の国産車より遥かに気難しい。60年代クラシックバイクそのものをパッケージだけ換えて売り出したみたいだ。パッと見ブレーキはディスクのスカラブ三連装だし、美しいフレームは硬く頑丈だが重い。エンジンの振動をもろに拾いビリビリ共鳴する。当時日本では認可されていないフルカウルが付いたモデルもあったりで外観は決して古く見えない。

だが始動は慣れないと厄介だ。センタースタンドをよっこらしょと立て、右チェンジの1ダウン4アップってヤツがニュートラに入ってる事を手で触って確認(タイヤが動くかどうか)。
タンクコックをオンにして、四角いデロルトの左右二個ともチョークレバーを開けて、左に立つ。右足で左の空キック三発。メインキーをオンにしてから、始動一発で決めるため精魂込めた「勝負キーック」
ここまでの儀式が毎回必要だった。エンジンがズゥルルン、ドゥゾーンとかかったらチョークを戻してキャブのスロー調整。2~3回空ぶかしして車体が何センチか後退したらはじめて跨がる。

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表参道の交差点で警官に止められた時、「あーあ、再スタートの時またあの儀式をしなけりゃいけないのかよう」とがっかりした。
おまけに道路からセンターがけが出来る歩道まで、押し歩きしなけりゃいけない。サイドスタンドなんぞは最初からもちろんついて無いからだ。
警官はたまたま目に入った変なバイクだったから停められたらしい。ニコニコした顔で「これなに?ガイシャ?どかてぃ?」なんて聞かれ、うんざりした顔で受け答えした。
何十年も前の話だが、昨日の事のように蘇る。

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こんなことを書いていながら思うのですが、僕はさんざん苦労させられたこの350S最終が好きだった。2台乗り継いだ。長距離ツーリングにも行った。

バイク仲間の「K」君は唯一それを分かっていて、「だんな、程度のいいのが1台あるんですがどうですか?」と誘惑する。うーむ。
350Sか。欲しい。このバイクのウイークポイントは電装系と言われているが、実はもう一つある。入手は簡単だが、売るときに苦労する。つまり不人気。

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僕は他の人には絶対一つ前の型の350Bをすすめます。
エレクトロニカという12ボルトの前後ドラムブレーキモデルのほう。キャブは別体型のデロルトUB。このバイクはとにかく後期型より軽くて速くて楽しい。人気もあるので今ならやや高いかもしれません。

でも飽きたら即座に高値で売っとばす事が出来ます。こいつなら。

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