YSRの名前から分かるようにどこかユーモラスだし、乗っていて楽しい。
スズキにはすでに4ストの「ギャグ」があったし、何事にも本気を出しすぎるホンダは水冷の2ストNSR50でこれを追いかけた。
このタイプは「冗談」の範疇で楽しむべきバイクなのだ。
バーディーのエンジンをのせたスズキギャグは非常に真面目に作られたバイクでディスクブレーキ付きだった。
乗っても優等生でYSRよりひと回り小さい気がした。
カタログのバリエーションは大きく3種類。
86年4月の50、86年8月の50/80、89年グラフィック変更後の50/80。
89年のものは紙の天地が約9mm大きくなった(A4サイズ)。
実車にはマルボロだのラッキーストライクだのテック21だのという特別仕様車が加わる。
さて小径といえば僕がいつも乗っている自転車は「ミニベロ」という小さなタイヤにドロップハンドルのやつ。
ある時知り合いのオヤジ自転車、センタースタンドと荷台がついてるやつを借りて乗った。なんだよう、普通の実用車ってやつはって重くて安定してずいぶん乗りやすいじゃねえか。
小さいタイヤは安定性が悪いとその時初めて実感した。
アグスタ125の場合は竿立ちにさせないと無理だったが、ミニベロならそのままエレベーターにも乗せられる。
モンキーはオッケーだったがミニトレやYSRはどうなのか?
一度試してみたい。
YSRカタログのモデルたちはご覧の通り長身で格好いいオトコたちなんですが、乗った姿はどうなんだろ……。こんなバイクで遠乗りはキツい。
バイクにはほど良い「距離感」が必ず付いているものなのだ。
YSRというと家から数キロ先の南麻布ファラフェル屋さんにピタパンのサンドイッチを買いに行くのにちょうどいいバイクだ。
昔ならともかく、そんな目的だけのためだけにバイクを一台買うなんて贅沢はもう今の僕には出来ない。