GT750初期ドラムブレーキタイプ。発売時の1971と72年モデルがそれ。
鉛筆マフラー4本なびかせて、ウォーターバッファローの渾名そのまんまの脳内イメージが街を横切る。
黒い牛。生々しい筋肉と重い蹄の音が流れる重量感溢れる疾走、ではなかった。それはどう思い返してみてみても。ぴかぴかのメッキメッキされた外見に共鳴する加速時の金属音。これぞメカゴジラならぬ「金属牛」だ、こいつは。
しかし、ガシャン。「はい2速」ギョオーン……ガシャン。「はい3速」とギヤポジションを教えてくれるインジケーターはこの初期型にはついていない。
いま思うとあの当時試験場で乗ったGT750はダブルディスクブレーキだったんだな。
八の字押し歩きも転倒車引き起こしも意外に楽だった。
押し歩きの際エンジンガードが邪魔だったが、引き起こしのときは逆にこれがてこの支点となり役に立った。
「大いなる余裕」がGT750のキャッチフレーズだった。
このバイクで、エンジンガードのついたこの車体幅のまま限定解除課題「スラローム」に挑戦する心意気。「余裕」なんてない。
このバイクが試験車両である限り、合格は「大いなる野望」だった。
試験で乗ったのは一度きり。Z2からCB750F、ホライゾンに変わって何度か完走しても合格できなかった。
僕の青春を返せ!!
さて国内正規版カタログは貴重でめったにヤフオクにも出てこない。出たとしても手が出ない価格。僕も持っていない。今手に入れようなんてそれこそ「大いなる野望カタログ」すぎる。僕はもう諦めてしまった。
こちらはB4版ペラのチラシ。コレはわりに簡単に手に入ります。
タイプの違う何種類かあるのだが、もちろん、もちろん詳しくない。