また悪そうなガキ共ですね。
彼らを見て、英国のパブに集ってサッカー場で暴れる予備軍に見えてくるのはケンローチ映画の見過ぎでしょうか。もちろん撮影場所は英国だとは限りません。この写真、ひょっとしてちゃんとセッティングしたのではなくて、バイクを置いて自然に子供たちを撮ったんじゃないか、って気もしたのですが。そのくらい自然さが溢れています。
なんせ60年代。まだ肖像権もうるさくいわれなかった時代ですから。
それにしてもいい写真です。
表紙だけじゃなくこのカタログは中面の一車種一車種どの撮影にも気を遣っていて、とてもいい出来なのです。
60年代のスズキカタログは侮れません。
当時の車種構成など全く詳しくないので集めにくいのですが、「どれを買っても当たり」みたいな平均点の高さ。
カタログ中面に映っているのは背景の景色にとけ込むようなメッキとメカニズムの一体感。
モデルはおそらくは撮影時全てが新車だったくせに、まったくなんて言えばいいんだろう、最初から旧車で生まれてきたような貫禄というか……。
新車に輝きを持たせず、そういう演出が狙いなわけはありません。
フィルムや当時の撮影/印刷技術が自然にそうさせたのでしょう。
よく見るとM30コバルトブルーの扉には「引く」の文字が。
えー!商品撮影は日本かよ?